こんにちは♪富澤です。5月も半ばが過ぎましたが、いかがお過ごしでしょうか。今回は、月経痛と鍼灸治療についてお話していきます。
月経痛とは、生理直前から生理中にかけて子宮が収縮するために起きる、下腹部や腰の痛みのことを言います。これらの症状以外にも頭痛、胃痛、吐き気、めまい、下痢など伴うこともあります。いずれの症状も、子宮内の内膜から放出されるプロスタグランジン(子宮収縮や炎症などの作用がある)という物質が、色々な臓器の平滑筋という筋肉を収縮させることが主要な原因になります。
月経痛は個人差があり、様々な要因で日常生活に支障をきたすほど強い場合を「月経困難症」と呼んでいます。原因としては、子宮筋腫、子宮内膜症などの病気が関与しているものを器質性(続発性)月経困難症、子宮などに特別な病因が見当たらないものを機能性(原発性)月経困難症と言いますが、過半数が機能性月経困難症と言われています。機能性月経困難症は、プロスタグランジンという発痛物質が子宮から過剰に分泌されることなどが原因と言われています。機能性月経困難症は、心身のストレスと関連性が強いと考えられます。職場や家庭での人間関係による精神的なストレスで自律神経が乱れたり、ホルモンバランスが崩れたりすると、月経痛を悪化させます。また冷えや運動不足といった身体的なストレスも月経痛を悪化させる要因となります。睡眠を十分にとることや読書、音楽を聴くこと、温泉に入る等もリラックスや気分転換の時間になり、ストレス解消に繋がります。私自身も温泉へ行った月の月経痛は軽いので、ストレス解消の実感をしています!
鍼灸治療としては、不通則痛(ふつうそくつう:気血の通りが悪ければ痛みが出る)と考え、気血の滞りがある場所に鍼やお灸をして、気血の巡りを良くしていきます。また子宮や骨盤内の血流を良くすることを目的に骨盤周囲の八髎穴(はちりょうけつ)の反応のある所や腹部の関元(かんげん)といったツボを使います。長年月経困難症があり痛みに対する不安が大きい方に対しては、頭へ鍼をして自律神経を調整し、交感神経の興奮を抑え、身体をリラックスさせる方へ導くことでストレスを軽減させ痛みの緩和を目指します。


セルフケアとしては、一つ目は「足を冷やさないようにしましょう」。下半身の冷えは、血流を悪くし、月経痛の原因になります。夏でも最近はクーラーがきいているところが多いので、これからの季節、長ズボンや靴下を履くようにしましょう。二つ目は、「適度な運動をしましょう」。ジョギングやヨガなどの軽い運動を定期的に行うと、身体の血流が良くなり、月経痛が改善されやすいです。
今回は月経痛と鍼灸治療についてご紹介しました。お困りの方は、ぜひ鍼灸治療を受けてみませんか♪