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体のお悩み

股関節痛と鍼灸①

こんにちは♪富澤です。今回は、股関節の痛みと鍼灸についてお話していきます。

 股関節の痛みは、様々な原因で起こります。例えば、骨盤のゆがみが股関節に負担をかけ、痛みに繋がることがあります。そのまま放置すると変形性股関節症、鼠径部症候群などに繋がります。骨盤のゆがみは、姿勢の悪さや生活習慣によって生じることが多く、股関節の痛みだけでなく、腰痛や肩凝りなど他の部位の不調を引き起こす可能性もあります。股関節痛は女性や高齢者に頻度が高くなる傾向がありますが、これは出産経験や加齢による骨盤のゆるみが多いことによるものと考えられます。今回は鍼灸治療が適応となる、股関節周りの筋肉の痛みについてお話します。

 股関節痛に対しての鍼灸治療は、①痛みの軽減、②血行促進、③可動域の改善の三つの効果が期待できます。まず一つ目の痛みの軽減に関しては、痛みの原因となる筋肉の緊張を和らげ、神経を鎮静化することで、痛みを軽減する効果があります。そして二つ目の血行促進ですが、鍼灸治療をすることで血流が促進され、筋肉や組織への酸素供給を増加させることで、組織の修復を助け、痛みの緩和に繋がります。三つ目の可動域については、鍼灸で股関節周囲の筋肉の緊張を和らげ、関節の動きをスムーズにすることで、可動域を改善すると考えられます。

 股関節痛に使うツボとしては、「環跳(かんちょう)」や「丘墟(きゅうきょ)」などを使用します。まず環跳は、お尻の外側、股関節の少し後ろあたりにあるツボで、股関節周囲の筋肉をリラックスさせ、血行を良くする効果があります。環跳には灸頭鍼(きゅうとうしん)といって、鍼を刺し、その上に丸めたモグサ(=お灸)を付ける方法で、鍼の効果とお灸の温かい効果を同時に体感できる手法で、股関節痛を和らげます。そして丘墟は、足の外くるぶしの前にあるツボで、股関節痛がある方に反応が出やすく(圧すと痛みが出ます)、治療部位としてよく用います。丘墟の位置は股関節と離れておりますが、足の胆経(たんけい)という身体の外側を通る経絡の流れで繋がっておりますので、ここに鍼をすることで股関節にも効果が期待できます。

 ただし、股関節痛の痛みが強い場合や歩行が困難な場合は、医療機関を受診しましょう。今回は股関節痛の痛みと鍼灸に関するお話をしました。次回は、股関節のツボを使ったセルフケアや股関節痛の予防についてお話していきます。股関節痛がある方はぜひ当院へお越しください。

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