こんにちは♪富澤です。今回は、耳鳴りやめまいに関する鍼灸について紹介します。
耳鳴りは、人口の約20%、日本国内には300万人が罹患していると言われています。外部からの音と関係なく、音が聞こえる感覚で、ジー、キーン、ザー等の雑音が聞こえます。基本的に耳鳴りの原因は不明ですが、原因がはっきりしている場合、例えば中耳炎や聴神経腫瘍等による耳鳴りは手術が必要です。耳鳴りは生活習慣と関係が深く、長時間のイヤホンやヘッドホンの使用、喫煙やカフェインの過剰摂取、寝不足等が危険因子になります。原因不明の場合は、薬物療法や鍼灸などで対応します。
次にめまいは、国民生活調査によると、65歳以上では人口1000人あたり男性で28.1人、女性では47.3人としばしばみられる症状です。回転性のめまい、浮動性のめまい、立ち眩みのめまい等に分けられます。原因として多いのは、内耳の平衡感覚を主る三半規管及び耳石の異常です。代表的なものは内耳の耳石器から耳石が外れ発症する、良性発作性頭位めまい症です。顔を振り向いたとき等頭を動かした際に回転性のめまいが起こります。メニエール病は、内耳の内リンパ液が水ぶくれを起こすことでめまいや難聴、耳鳴りを繰り返します。他にも脳卒中や脳腫瘍などの脳の病気、神経や心臓の病気、自律神経の異常、薬の副作用、ストレス等の心理的な影響が原因のめまいもあります。
鍼灸では、耳周りのツボを使い、耳周囲の血流改善をすることはもちろん、耳の中の内耳の血流を良くしていきます。内耳の血管は、遡ると首の椎骨動脈という血管を通っています。椎骨動脈は首を通っており、この辺りは血流に関わる頸部交換神経節があり、刺激する椎骨動脈周囲の血流を改善させます。椎骨動脈の巡りがよくなることで、内耳の血流改善につながり耳鳴り、めまいに良いです。治療では、胸鎖乳突筋にあるツボの人迎、扶突、天窓等を使用します。耳鳴り、めまいの患者さんはこの当たりの緊張や圧痛が強いです。めまいの患者さんは、バランスが取りづらく、前傾姿勢になりがちです。足底には身体の姿勢や傾きを制御しているメカノレセプターという場所があり、足裏のツボの湧泉にお灸をします。
最後に耳鳴り・めまいを和らげるツボ押しをご紹介します。今回は『翳風(えいふう)』というツボです。場所は耳たぶのすぐ後ろのくぼみにあります。耳周囲の血流を良くするツボで、首肩こりにも効きます。
今回は、耳鳴り・めまいの鍼灸についてご紹介しました。お悩みの方はぜひ一度当院で治療をうけてみませんか。