こんにちは♪富澤です。だんだん暑さが増してきましたね。今年の夏は平年より気温が高くなるそうです。今回は番外編!?暑い夏こそ実は灸(きゅう)!7月~8月にかけて暑気払い(しょきばらい)としてお寺などで行われる「ほうろく灸」についてご紹介します。
まず初めに「暑気払い」の暑気とは、夏の暑さによって体内に蓄積された熱や疲労のことで、暑気払いはその熱や疲労を払うことで身体の熱を冷まし、夏バテを予防することを目的とした行為です。江戸時代には、暑気払いとして甘酒や薬湯、川遊びなどで暑気払いが行われていました。現代でも、漢方薬やプール、海水浴、冷たい冷や麦、スイカ・きゅうり・ゴーヤを食べることで熱をさげるなどが暑気払いになると考えられます。
ここで「ほうろく灸」についてご紹介します。ほうろく灸は、暑気払いとして夏の土用の時期に行われる祈祷のことで、素焼きの皿(ほうろく)を頭にのせ、その上にもぐさを置いて燃やすことで、暑気払いや頭痛などにご利益があるとされています。伝統的な灸法で、昔武将が夏バテした際に兜の上から灸をすえたところたちまち頭が晴れ、全快したことが起源とされ、その後兜の代わりに素焼きの皿を用いたものが一般的に行われるようになりました。頭頂部には百会というツボがあり、そこに灸をすえることで、頭痛や肩凝り、自律神経の調整や体調改善にも繋がると考えられます。また暑さでだるくなった身体をリフレッシュさせます。ほうろく灸は全国のお寺行われています。東京でも神楽坂の毘沙門天善国寺で毎年行われ、私も行ったことがあります。お灸は気持ち良く、お経を唱えながらお灸をして頂けるのでとてもご利益を感じました!

最後に暑気払い以外にも様々な効果がある「百会(ひゃくえ)」というツボをご紹介していきます。百会は、頭頂にあるツボで「百のツボが会う」という意味を持つ万能のツボです。頭痛、肩凝り、目の疲れ、不眠、ストレスなど様々な症状に効果があると言われています。百会のツボの取り方としては、両耳を結んだ線と鼻から上に向かう線(身体の中央)が交わる場所になります。頭のてっぺんにあり、少し凹んで感じる部分です。指や爪楊枝などで押してみるのがおすすめです。

今回は暑気払いに「ほうろく灸」を紹介しました。この時期に各地で行われておりますので、ぜひ一度体験して頂けたらと思います。